スペシャル企画 儚く甘い 番外編追加しました
愛してしまったので離婚してください
「いたたた・・・」
まだ治りきらない体で、生まれて間もない息子を抱っこして部屋の中をうろうろする。
今日は雅は仕事でいない。

私と息子が退院してから一週間は仕事を休んで家にいてくれた雅。
さすがにオンラインで院長としての会議に参加をしたり、後輩の医師たちにアドバイスをしたりはしていたものの、こんなにも長い時間家族で過ごせたことは私たちにとって大きな意味があった。

その間に、私と息子の二人でもいられるようにと生活の仕方を私たちは一緒に探した。

まだお腹の傷が痛む私。
切除してしまったお腹の筋肉の回復はまだまだ時間がかかる。

雅は息子のことを最優先でやってくれれば、家のことはしなくていいと何度も言ってくれている。
雅は多忙な日に戻ったのに、なるべく毎日決まった時間に家に帰れるようにしてくれたり、時間を見つけては私が手があいたときにさっと食べられるようにと、おいしいテイクアウトをしてくれたり、料理の作り置きをしてくれていた。
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