甘い毒に溺れ堕ちて
あぁ、やはりここでもか……。

色めき立つ生徒たちを見つめる先生から、そんな心の声が聞こえてくる。


確か夏目くんのクラスも、月曜に保健体育があるって言ってたっけ。やたら賑わってるなぁと思ってたらそういうことだったのか。


興奮冷めやらないまま、授業がスタート。

教科書を開き、音読する先生の声を聞きながら文章を目で追っていく。



「この辺で、ちょっとインタビューしてみようかな」



ドキッと、教室内に緊張感が走る。


「この問題を解いてください」みたいに、正確な解答を求められているわけじゃないから、そこまで気を張る必要はないのだけれど。

今回は内容が内容だけに、答えづらい。


当たりませんように……と願いながら、教科書を読むふりをして先生から視線を外す。



「では、今目が合った成見くん」

「げ。俺ですか」

「はい。難しい質問じゃないのでそんなに気構えなくて大丈夫ですよ」



嫌悪感丸出し。引きつった顔を浮かべている。

目が合ったのは本当っぽいけど、一際目立つ髪色も理由に入っていると思うな。
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