その海は、どこまでも碧かった。
その頃、幼稚園の友達に下の子ができて
オレも赤ちゃん欲しいと思ったんだ
「ねー、ボクもあかちゃんほしい
ケンくんもアユちゃんもあかちゃんいるよ」
母に頼めば叶うと思ってた
「あのね、碧
碧には赤ちゃんできないんだ
その代わり、ママとパパと一緒に遊ぼうね」
あの時の母の顔が切なそうだった理由
少し大きくなってから知った
なかなか妊娠しにくい体質で
オレもやっと授かった子供だったらしい
それを知った時
この世にいることだけでも感謝した
「碧、隣の水瀬(みなせ)さんに
赤ちゃん産まれるかも!
産まれたら見せてもらおうね!」
オレが赤ちゃんを欲しがって間もなかった
母は自分の事のように嬉しそうだったけど
どんな気持ちだったかな
今になって
そぉ思うようになった
海が産まれて
海がかわいくて
妹みたいにずっと海といて
海にもいつか兄弟ができたら
オレは1番近くにいれないのかな?
そぉ思いながら海と過ごした
結局
海もオレも兄弟ができなくて
ひとりっ子だったけど
オレは海がいたから寂しくなかった
兄妹でもないのに
いつも一緒で仲良くて
たまにケンカもした
兄妹だったら
逆にこんな仲良くなかったかもな…
ずっと一緒の17年
いつまで一緒にいれるかな?
海