ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「二葉先生には、新しい病院で小児科のエースになってもらいたいの。
孝弘、二葉先生を助けられるわね?」

実は今、新しい病院を開設する準備をしている。今回、花音がこの病院の事務部長に就任したのもその布石だ。新しい病院では研究や医学研修のためニューヨークの病院と提携する。そこで起きるトラブルを見据えて僕がニューヨークの弁護士資格を取得することになったのだ。

「僕には水上みたいなことはできないよ。マナを独占したい」

水上みたいに、必要な時に手を差し出せる距離を取りつつ、そばにいるなんて嫌だ。誰かに取られるかもしれないじゃないか。
真綿にくるむように抱きしめて、そばにいる。マナの進む道を手を取り合いながら歩きたい。



僕は執務室を飛び出した。


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