ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「孝弘。
あなたは、飛行機で一回、荷物受け取り場で一回。もう二回のチャンスがあったでしょ?
…偶然の三回目を待ってるだけじゃダメなのよ」

その時、それまでニコニコと楽しそうにしていた初音さんが、わずかに声のトーンを下げ、表情を固くした。


「偶然は2回までよ。
それ以上に会いたいと思うなら、偶然に任せず、必然的に会える状態にしなければ。
一度目は飛行機の中で。二度目は、ホテルのロビーで。私は、こうして二葉先生と食事がすごく楽しくて、また会いたいって思ってる。
だから、連絡先交換しませんか、二葉先生」

偶然は、二回まで。
なるほど、名言かもしれない。
憧れの先生にもう一度会いたいと、私はずっとその偶然を待っているから、よくわかる。

「私もすごく楽しいです。また、涼音ちゃんと奏くんに会いたいし。ぜひ、初音さんのピアノを生演奏で聴きたいって思います」

「よかった!ありがとう。じゃあ、真菜さんって呼ばせてね。
真菜さんは、いつまでハワイに?」

「3泊5日なんです。夏休みギリギリ使ってそれがいっぱいいっぱいで…」

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