逃げて、恋して、捕まえた
小さな命
奏多がシンガポールに立って二日目、プロジェクトは無事に契約の運びとなった。
『missioncomplete|《任務完了》』
夕方奏多から届いたメールを見てホッと胸をなでおろした。
本当に良かった。
これで奏多の努力も少しは報われる。
ピコン。
ん?
藍さんからのメールだ。
『お休みだって聞いたけれど、具合悪いの?』
そう言えば先週の飲み会で食欲がないって言っていたから、心配してくれたんだ。
『大丈夫です。今週は副社長もいないので、お休みをもらったんです』
『ならいいけれど、心配しちゃった』
『すみません』
藍さんにも、会社を辞めるって伝えなくてはいけない。
せっかく仲良くしてもらったのに・・・
奏多のスケジュールでは明日と明後日大きな会議が現地であって、その後週末をシンガポールで過ごしてから帰国の予定になっている。
あと二日ほどうまくごまかして、何とか無事に会議を乗り切ってもらおう。
その後は携帯を切って、連絡を絶つつもりでいる。
もう後戻りできないとわかっているのに、未練は消えない。
思い出すのは奏多のことばかりで・・・
クスン。
つい涙が出てしまった。
『missioncomplete|《任務完了》』
夕方奏多から届いたメールを見てホッと胸をなでおろした。
本当に良かった。
これで奏多の努力も少しは報われる。
ピコン。
ん?
藍さんからのメールだ。
『お休みだって聞いたけれど、具合悪いの?』
そう言えば先週の飲み会で食欲がないって言っていたから、心配してくれたんだ。
『大丈夫です。今週は副社長もいないので、お休みをもらったんです』
『ならいいけれど、心配しちゃった』
『すみません』
藍さんにも、会社を辞めるって伝えなくてはいけない。
せっかく仲良くしてもらったのに・・・
奏多のスケジュールでは明日と明後日大きな会議が現地であって、その後週末をシンガポールで過ごしてから帰国の予定になっている。
あと二日ほどうまくごまかして、何とか無事に会議を乗り切ってもらおう。
その後は携帯を切って、連絡を絶つつもりでいる。
もう後戻りできないとわかっているのに、未練は消えない。
思い出すのは奏多のことばかりで・・・
クスン。
つい涙が出てしまった。