ほら、やっぱり愛してる . 〜 ヤクザの彼と私の物語 〜




鋭い眼光を向けられ私は一瞬体が動かなくなった 。


だけど、逃げてられないんだよね 。


「 はい 。 」


[ …あいつらは 貴女を見つけたら すぐ殺そうとするでしょう。 ]

[ 奴らが探している物の在処を知ってるのは親分と貴女しかいない。その親分は殺され、知っているのは貴女だけ。でも記憶喪失で何一つ覚えてない。 だから、 生かしておく理由もない。 ]

背筋が凍った 。

「 じゃあ 、 今まで父が殺されなかったのは、… 」

9年前に狙われてたのに 父は今になって殺された 。

『 … わからねえ 。なぜ9年間も逢坂組は親父を生かしたのか。 』

突然暗い顔をして 、 またすぐに戻った 。


『 本当なら 、親父は 9年前に殺されるはずだった 。 』


だが 、 と 話を続けようとしたところで 東雲さんが言葉を遮った 。


[ 兄貴 、 それより これからの事を話しましょう 。 ]

[ この先 、愛莉さんは死ぬまで追われます ]

「 っ 、 」

そこで 、1つ提案が 。 と 少しワクワクした口調で言った 。

とんだ爆弾発言だった 。



[ おふたり 、結婚しちゃいましょう ! ]



< 15 / 29 >

この作品をシェア

pagetop