ほら、やっぱり愛してる . 〜 ヤクザの彼と私の物語 〜

兄「 恭志郎 」




『 玲衣 、ちょっとこいつ返してもらうぞ 』

〖 返す って 、 お兄ちゃんのじゃないじゃん ! 〗

と頬を膨らませ グイッと私の腕を引っ張る 。

『 俺のだ 、 ほら離せ離せ 。』

〖 なにそれ 〜〜 、付き合ってるの? 〗

今日会ったばっかなのに? と玲衣さんの頭には"?"が浮かんでいた 。

『 付き合ってねえよ 、 結婚した 。 』

〖 え〜なら仕方ない 、 …って ええ !? 結婚 !? 〗

と口をあんぐりとさせたまま動かない玲衣さん。

和虎さんはグイッと私の腕を引っ張り腰を抱いた そして耳元で

『 いくぞ 』

「 っ 、 はい ぃ … 」

[ 大胆 っっ ]
きゃー、と 顔を手で隠す仕草をする和真 。


多分今の私の顔は タコのように赤いだろう 。
照れる要素は多々あった。

_この結婚に、愛はない 。

そしてふと思い出すこの言葉が私の頭を冷静にさせるんだ。


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