愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
日本に来て、ホテルでもいいのに家を借りた理由。

それは俺の仕事の設定上丁度よかったからというのもあるが、一番はやはり…。


「…んん~」


ここで呑気に眠っている女を誰にも邪魔されない空間に連れ込む為。


「本当によく眠ってるな」


酒を飲んだせいかいつもより少し赤い頬。
普段の緊張した顔ではなく、無防備なあどけない寝顔。

リップが落ちているのようで、いつもプルンとした唇が少し濡れている。
髪も折角セットしたのに、暴れたせいで無造作な色気をだしている。

これで我慢しろというのが難しい話だ。


「人の気も知らないで…」


とりあえずベットに寝かせたはいいが、こんなに無防備に寝られるとな。

尋問をする気がなくなってくる。
とりあえず寝苦しそうだから、アクセサリーを外させてもらうか。
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