愛しの彼に溺愛~石油王の場合~
エピローグ
━━数年後


「おい、まて、ばかやめろ。お前は大人しく座っていろ」
「あのねアキさん。私だって動かないとダメなんだよ?」
「いやあの医者は初期段階は気をつけろと言っていた。仕事も事が終わるまで休め」
「座ってもできるお仕事だから大丈夫よ。それはアキさんが一番知ってるでしょ?」
「それに家事もしなくていい。ハウスキーパーやメイド、執事を雇う金ならいくらでもある」
「家事くらい出来るわ。ここはご実家よりも広くないでしょ?それにお掃除はハウスキーパーさんにお願いしてるんだから、料理や洗濯ぐらいやるわよ。それに家事とかの軽度な運動はむしろしてくださいってお医者様は言ってたわよ」
「料理や洗濯ぐらい…、だと?弥生、料理や洗濯がどれぐらい上下運動するのか知っているのか?」
「知ってるわよ。それくらい大丈夫よ。お医者様の注意を聞いてれば生活に問題ありません!」
「いや、大丈夫じゃない」
「むしろ運動不足が出産のリスクになるって言ってたのは?」
「っぐ…!だが…!」
「もう!頭が堅いわね!私の身体よ?私が一番理解しているに決まってるじゃない!」


結婚式を挙げた後、アラブにて新居を購入に住んで数年。
病院から家に帰ってきたと思ったらコレだ…。

アキさんとは滅多に夫婦喧嘩しないけど、今回ばかりはそうはいかない。


「あぁ!そうだ!お前の身体だ!だがな、弥生の身体はもう一人だけの物じゃないんだ!!!」


アキさんとは思えないほどの大きな声にビックリする。
すると留守を頼んでいたシキさんが現れ「え!?義姉さんオメデタなの!?」といいながら階段を下りてくる。


「ダメだよ!義姉さん、身ごもったんだったら大人しくしてなきゃ!あ!仕事のことは心配しなくていいよ。僕が手伝ってあげるから」
「でも…」
「なら無理しない程度に家事だけお願いするってことでどう?それなら兄さんも問題ないでしょ?それに医者が一番正しいことを言ってるんだから」
「だが…」
「でも、だがは禁止!これからママとパパになるんでしょ!!」
「「はい…」」


まだ見ぬ赤ちゃん、お父さんは少し過保護だけど負けちゃだめよ。
けど心配しないでお父さんは私と同じくらい貴方を愛してくれるわ。

だから元気で生まれてきてね。

私たちの愛おしい子。
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