俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
「りゅ、隆ちゃん……」

「ん?」

 全身の身体の力が抜けた。耳に響くように低音ボイスで囁かれ、身体中に彼の声が注がれる。「ん?」の一言で骨抜きにされちゃうとかこの先が思いやられるというか、期待で胸溢れるというか、なんというか……

「あの、そろそろ退いてください……死にそうになる」

 「あぁ、ごめんごめん」と笑いながら手をパッと退かし、私は壁ドンからやっと解放された。心臓がバクバクと動きすぎて死ぬかと思った。

「美桜の部屋、漫画とか本でいっぱいだな。片付けるの手伝おうか? 大変だろ?」

「いやいやいや、ぜんっぜん大変じゃない! むしろ楽しいというか、なので大丈夫! 隆ちゃんは自分の部屋かたしてきてっ!」

 全力で拒否した。さっき見られた漫画は少女漫画だから過激なシーンはないものの、他のやつにはそりゃ濃厚なシーンが沢山あって、まぁそれが最強に最高なんだけれども。ノーマル男子に見られた時の反応が恐ろしくて考えたくもない。そもそも新居に見られなくないなら持ってくるな! って思うかもしれないけどそれは無理だ。この本に囲まれる空間が無いと私はストレスで十円ハゲができるかもしれない。バレるかもしれないという危険と隣り合わせでも私はこの漫画達から離れる事は出来なかったのだ。
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