暴君王子の恋の瞳に、私は映らない
「彼氏の俺にボケと癒しを求めに来た時には、
即行、別れるから。
つぐみ、覚悟しとけよ!」
私が、ワイルド声を無視している間に
『彼氏』
とんでもないキーワードが
彼の口から飛び出して
教室中に、響き渡ってしまった。
私を囲む、アミュレット仲間の3人も
「えっ……?
つ、つ、……つぐみ?」
あごが外れそうなくらい、口を開けて
驚いている。
私は、慌てて振り返り
「む……むちみつ君!
みんなには内緒って言ったじゃん!」
暴君王子を、責め立てちゃった。
教室が、シーン。
そしてみんなが、私をジロ~。
あっ……
この状況……
私の「みんなには内緒」発言が
余計に事態を悪化させちゃったかも……