暴君王子の恋の瞳に、私は映らない



「彼氏の俺にボケと癒しを求めに来た時には、
 即行、別れるから。

 つぐみ、覚悟しとけよ!」




私が、ワイルド声を無視している間に


『彼氏』



とんでもないキーワードが

彼の口から飛び出して


教室中に、響き渡ってしまった。






私を囲む、アミュレット仲間の3人も


「えっ……? 

 つ、つ、……つぐみ?」



あごが外れそうなくらい、口を開けて

驚いている。




私は、慌てて振り返り



「む……むちみつ君!

 みんなには内緒って言ったじゃん!」



暴君王子を、責め立てちゃった。





教室が、シーン。




そしてみんなが、私をジロ~。





あっ……

この状況……




私の「みんなには内緒」発言が


余計に事態を悪化させちゃったかも……


< 142 / 537 >

この作品をシェア

pagetop