【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
会話の録音機能、外部の人間が入れないような厳しいセキュリティ。
今、『宮ノ入様』ではなく、『宮ノ入瑞生様』と呼んだのも、このマンションに同じ姓の人間が大勢いる証拠。
その頂点に住んでいるのが、瑞生さん。
当然、セキュリティが厳しくて当たり前。
「なんだか、閉じ込められたみたい……」
私がここにいる限り、瑞生さんはきっと安心して仕事ができる。
それはいいことなんだろうけど……ぐうっとお腹が鳴った。
朝食も昼食もまだだったから、お腹が空いてしまった。
「とりあえず、お弁当食べようかな」
部屋の前に、お弁当が入っていると思われる宅配ケースが置かれていた。
ケースを開けると漆塗りの弁当箱が現れた。
すでに、ただものではない雰囲気のお弁当。リビングのテーブルにお茶とお弁当を運び、蓋を開けた。
お弁当の中身は、栗おこわや山菜おこわ、赤飯が入った三色おこわの弁当で、魚の照り焼きがメイン。
とても上品な卵焼きと煮しめの味は、これがそこら辺のお弁当屋から配達されたものではないと思った。
「さすがプロね。だしの味が違うわ。とっても美味しい……って、そうじゃなくっ!」
今、問題なのは、午後をどう過ごすかだ。
「あっ! 洗濯があるわ! 洗濯すればいいのよ!」
仕事とは与えれるものではなく、自分から見つけるもの。
動揺のあまり、そんな初歩的なことさえ忘れていたなんて、私もまだまだねって――そうでもなかった。
今、『宮ノ入様』ではなく、『宮ノ入瑞生様』と呼んだのも、このマンションに同じ姓の人間が大勢いる証拠。
その頂点に住んでいるのが、瑞生さん。
当然、セキュリティが厳しくて当たり前。
「なんだか、閉じ込められたみたい……」
私がここにいる限り、瑞生さんはきっと安心して仕事ができる。
それはいいことなんだろうけど……ぐうっとお腹が鳴った。
朝食も昼食もまだだったから、お腹が空いてしまった。
「とりあえず、お弁当食べようかな」
部屋の前に、お弁当が入っていると思われる宅配ケースが置かれていた。
ケースを開けると漆塗りの弁当箱が現れた。
すでに、ただものではない雰囲気のお弁当。リビングのテーブルにお茶とお弁当を運び、蓋を開けた。
お弁当の中身は、栗おこわや山菜おこわ、赤飯が入った三色おこわの弁当で、魚の照り焼きがメイン。
とても上品な卵焼きと煮しめの味は、これがそこら辺のお弁当屋から配達されたものではないと思った。
「さすがプロね。だしの味が違うわ。とっても美味しい……って、そうじゃなくっ!」
今、問題なのは、午後をどう過ごすかだ。
「あっ! 洗濯があるわ! 洗濯すればいいのよ!」
仕事とは与えれるものではなく、自分から見つけるもの。
動揺のあまり、そんな初歩的なことさえ忘れていたなんて、私もまだまだねって――そうでもなかった。