京都、嵐山旅館の若旦那は記憶喪失彼女を溺愛したい。
「そうだけどさぁ。お前だって色々あの2人に手を貸してたんだろ? 俺、医者なのにほとんどいいとこなしだよ」


飯田医師がすねて唇を尖らせたとき、松尾家の親戚が会場の前に立ち「準備が整いました」と告げた。


集まってきた人たちの喧騒がすっと静かになり、視線が襖へと集まった。


両側から襖が開けられたかと思うと、一泊置いて白無垢姿の春菜に大きなため息が会場中に漏れる。


そこにはドレスに憧れた春菜の、ドレスに劣らない姿があったのだった。


END
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