10秒先の狂恋 ~堅物脳外科医と偽りの新婚生活~

 それから果歩は順調に回復。友果さんとの二人暮らしが始まった。
 友果さんは働きながら果歩を育てて、時々どうしても仕事や体調不良の時に、うちに果歩を預けるようになった。それは果歩の希望でもあったそうだ。

 果歩を預かっている時に、ちょうどうちに遊びに来たのが、島原だった。

「どうしたの、その子。大和に妹いたっけ?」
「遠縁の親戚の子。この子の母親、シングルマザーで少し体調崩しててね。今、うちで預かってる」
「ふうん。はじめまして」

 島原が言うと、果歩は俺の足の後ろに隠れる。

「人見知りなんだ」

 苦笑して言うと、島原は膝をまげて果歩と目線を合わせて、
「大和の友だちの島原良平っていいます。よろしくね」
と手を差し出して笑った。

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