【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


 束の間の夫婦の時間を過ごす時だけは、仕事のことを忘れるように努力している。

「さくら腹減ったろ?何か食べるか?」

 そう聞かれたわたしは「いえ、コンビニでサンドイッチとパン買ってきたので、大丈夫です」と答えた。

「なんだ。買ってきたのか」

「すみません。お腹ペコペコで」

「そうか」

 なんか北斗さんにも気を遣わせてしまっているみたいで、申し訳ないと思った。
 
「さくら」

「はい?」

 突然名前を呼ぼれたかと思ったら、そのまま目を閉じる余裕なんてないくらいの勢いで、唇を奪われた。

「んんっ……!?」

「おはようのキス、もらったぞ」

「お、おはっ……!?」

 おはようのキス……。恥ずかしすぎる気がする……!

「なんせ、俺たぢ新婚゙だからな?」

 やたら新婚という部分を強調されたわたしは、少し恥ずかしくなって目を伏せたくなった。

「は、はいっ……。新婚、です。一応……」

 結婚してまだ間もないわたしたちだけど、仕事が忙しくてなかなか夫婦の時間が持てないことも多い。
 まぁそれも、わたしたちらしいと言えば、らしいのだけど……。
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