【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。


「……だからわたし、もっといろんな人を助けられるような人になりたくて、一生懸命勉強しました。色んな人に話を聞いて、参考書もたくさん読みました。……だからわたしは、いつだって患者さんのために必死になりたいんです。患者さんのために、自分の持てる力を全て出し切るくらいの気持ちで、患者さんを助けたいって思ってます。誰かのために役に立てるような、そんな医者になりたいんです、わたし」

 わたしの長い話を、北斗さんは黙って聞いていた。そして一言だけ、わたしにこう言った。

「……出来るさ、お前なら」

 その言葉はわたしに、勇気を与えてくれた。

「はい。ありがとうございます」

「俺も医者になって思うよ。 お前みたいな医者は、必ず誰かの役に立てる日が来る」

「北斗……さん」

 わたしは北斗さんにいつも勇気付けられている。夫だからでもあるし、同じ医者という立場だからでもあるけど……。
 北斗さんの言葉は、一つ一つ胸に刺さる。頑張らないとと、そう思わせてくれる。

「俺はお前を誰よりも応援するぞ。 夫として、そして医者として」

「……ありがとうございます」
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