【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。

⑩さくら二号……?

✱ ✱ ✱




「さくら、行くぞ」

「はい」

 ある日の休日。わたしたちはショッピングモールに買い物に出かけた。
 北斗さんとの、久しぶりのデートはなんだか緊張する。

「今日はさくらの服、選んでやるよ」

「え? 選んでくれるんですか?」

 まさか北斗さんがそんなことを言うなんて、思わなかった……。

「ああ。さくらのそのデカイ胸が強調されるようなタイト服を、な?」

「なっ……! なんてこと言うんですか!」

 こうやって時々、北斗さんはわたしをからかうようなことを言ってくる。
 だけどそれは、わたしを楽しませようとして言ってくれているのだと、わたしは知っている。
 きっとわたしを、慰めてくれているのだと思う。

「冗談だ」

「もう、からかわないでください!」

 言いつつも、北斗さんの優しさには感謝している。……ついニ日前、緊急で運ばれてきた急患がいた。
 その患者は心肺停止状態で運ばれてきた。急いで蘇生しようと試みたが、蘇生することは出来なかった。

 目の前にいた患者を助けることが出来なかったわたしは、その時すごく悔しいと感じた。 自分の無力さに、悔しさを覚えた。 
< 88 / 180 >

この作品をシェア

pagetop