悪魔と人間
☆☆☆

僕は驚いてお父さんと目を見交わした。


「ずごい! こいつ、悪魔だって気付いた!」


両手を挙げて喜ぶ僕に、「人間はそういうもの。なにか不幸になる事があれば悪魔のせいにする。それが人間」と、お父さんがアゴヒゲを触りながら言う。


「さぁ、宿題の自由研究は出来た? 『人間とお金の関係』だなんて、面白い考えよね」


お母さんが、今年食べ納めのスイカを持ってきた。


「うん! 先生にも提出を待ってもらってたんだ!」


僕はスイカにかじりつき、大きく頷いた。


そして、僕は思い出して机に向かった。


大きなモニターには、いまだに映し出される幸男の姿。


「自由研究は終りだよ」


僕はそう言うと、モニターのスイッチを消した……。



END
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