俺が好きなのは、世界一可愛い君
早く! 早く!



ようやく見つけた怜ちゃんは、苦しそうに地面に蹲っていた。



「怜ちゃん!」



俺は急いで怜ちゃんを抱き起こす。



やっぱり……息も浅いし、体も熱い。



「ごめん! ごめんッ怜ちゃん……」



誤解を与えたこと、こんなになるまですぐに駆け付けなかったこと。



「あやっまらなくても……いいよ。ふっはぁっ今までごめんね。はぁっはぁ……もう、私に優しくしたり、尽くしたりしてくれなくても大丈夫」



ニコッと強がって笑う怜ちゃんは、俺の謝罪を間違って解釈したみたいだ。



あいつがいなくても俺は……



先程の出来事が、頭を駆け巡る。



言葉を尽くして説明しなければ。

< 61 / 108 >

この作品をシェア

pagetop