U&I
「確かに航も格好良いよね!」


面食いな凛子ちゃんも食いついた。
彼も由宇と同じで人気モデル。
パッチリ二重に長めの茶色の髪、ニカッと笑う顔が愛くるしくて凄く可愛いのだ。


「航君を推してたら由宇君に怒られるよー?」


恵ちゃんが頬杖をついて私を見た。


「由宇は関係ないよ」






「亜衣は垣内航が良いの?」


高校からの帰路、脈絡もなく隣の由宇が言った。

もしかして朝の話、聞かれてた?
私、なんて言ったっけ?

変に冷や汗が出る。


「私が誰を推そうが良いじゃない!先帰る!」


気まずくて走って逃げた。

由宇のお迎えだってもうやめたい。
でも由宇のおばさんからお願いされているから断れない。

あぁ、明日の朝のことは考えたくないなぁ……。
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