わんこ系男子と甘々な日常


「……ごめん」

「わっ、俺の方こそごめん!強く言い過ぎちゃった」

「ううん。それは大丈夫だよ」

「だったら良かったけど……でも、それだけ先輩との時間は大切で俺の一番欲しいものだってことをわかってほしかったんだ」


ちらっと私の様子を伺いながらも自分の考えは貫き通して私に伝えてくる蒼空くん。


基本的にちょろい蒼空くんだけど、意外と頑固な部分もある。


やっぱり、変わったのは背丈くらいなのかもしれない。


「それで、先輩の時間……俺にくれる?」

「うん、たくさん頑張ったんだもんね。偉い偉い」


手を伸ばして上の方にある蒼空くんの頭を昔のように撫でると、蒼空くんは口元を綻ばせ、


「わぁ……!もう一つごほうびもらっちゃった!奈子先輩、優しい!大好き!」

「ちょっと、調子に乗らないの」

「それでも振り払わないの、ほんとやさしーよね」


大きくなった身体でぎゅっと私を包み込んだ。


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