りんじん彼ジョ。~隣のお姉さんに襲われました~大人女子×専門学生



確かに俺も思ったけど。
笹沼、よく言った。




「俺、外でタバコ吸ってくる」

「コウ、この状況で行くなよ!」


俺が部屋を出ていこうとすれば、リクは俺の肩を掴んで必死で口を開いた。



「だから意気地無しって言われるんだよ」

「いや、だってさぁ」

「話し合えよ」


黙り込んだリクに、俯いたままの笹沼。
2人を残したままアパートの扉をバタンと閉めた。


正直、こんなお節介するつもり無かった。
笹沼の甘え上手なところも、人懐っこい感じも苦手だし。

ポケットからタバコを取り出して、火を付けながら歩き出す。
溜め息まじりでタバコの煙を吐けば、やけに胸の中がスッキリしている事に気が付いた。


何でまだリクに好意を抱いているのか不思議だった。笹沼ならすぐ新しい彼氏出来るだろうに。

理不尽だと思いながらも、"好き"をやめられない気持ちだけは分かってしまったからなのだろうか。


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