金平糖の甘い罠

プロポーズは、ゲームセンターでUFOキャッチャーをしていた時だった。

「これ取れるかなぁ…もう少し右かな?」

「恵、結婚しよう」

「…えっ??あーーっダメだった…
っていうか、さっきなんて言った?」

聞こえなかったフリをした。

ゲーム音で涼からの言葉が少しかき消されていたが、結婚という言葉はハッキリ聞こえていた。

「えっ?俺なにか言ったっけ?」

「言ったよ、もう一度言ってよ」

「け、結婚しよって行ったかも」

涼は照れ隠しなのか、おどけてみせた。

そんな涼と2年の付き合いを経て結婚した。

 結婚して2DKの小さなハイツに住んでいた。
駅からも近くスーパーや銀行、病院なども徒歩ですぐに行ける便利な場所だった。

目の前には小さな公園があり、いつか子供が産まれたら、この公園で遊ばせたいと思っていた。
 都会とも田舎とも言えないが、そんな中途半端な割に長閑で便利なこの場所が恵は気に入っていた。
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