40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで

プロポーズ

時差のせいもあるのか、私はなかなか寝付くことができず、朝を迎えた。
まだ7時だったが、窓から差し込む太陽が眩しかった。
シャワーを浴びたいと思ったので

(ケビンさんに場所と使い方聞かなきゃ……)

と、リビングに降りた。
ケビンさんはいなかったが、その代わりに樹さんがソファで眠っていた。
樹さんの寝顔をちゃんと見たのは、初めてだった。
窓から差し込む朝日に照らされた樹さんは、やっぱりとても綺麗だった。
でも、私はそれを堪能するどころか、逃げ出してしまった。

今は、樹さんと話したくないと、思ってしまったから。
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