40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで
それから3週間。
「家デート」
「攻略法」
という検索ワードで見つかった記事や、断捨離方法を解説している動画を見ながら、試行錯誤した結果、お部屋改造はお家デートの2日前の夜、無事終わらせることができた。
(……どうにか……大丈夫だろう……)
労働の後のホットココアを嗜みながら、ほっと一息ついた、そのタイミングで私は、気づいてしまった。
お家デートのために、するべきだったことに。
(何故、それをすっかりと忘れていた自分!!)
思わず、ぶん殴ってしまった。
頭のToDOリストの最優先事項が「部屋片付け」しか書いていなかった自分を、グーで。
お家デートは日曜日。
時間は、正午を過ぎた頃。
この曜日と時間を指定したのは、樹さんだった。
「次の日は平日だし……」
と、樹さんが説明してくれていた。
都合の良いように解釈するならば、この日はそういう関係になるつもりはない、という樹さんの意思表示だろう。
(こんな体と、あんなことをしたいとは……まあ普通は……思わないよね……)
私は、勇気を振り絞り、今まで避けていた全面鏡の前に立ってみた。
自分を客観的に見てみるために。
「ま、まずい……」
ムダ毛は生え放題。
肌はボロボロ。
顔も浮腫だらけ。
肉の量は言わずもがな。
そういうこと、を意識した自分磨きは、一切していなかった。
「ははは……考えすぎ……だよね……」
そんな関係に、すぐなることは……ないだろう。
だけど、万が一、そういう空気になったとしたら?
いや、空気にならなかったとしても、だ。
ちょっとでも自分の体の粗を、樹さんに気づかれてしまったら……?
(そ、備えだけでも……)
期待をしているわけではない。
あくまでも、リスクヘッジ。
私は誰も聞いていない言い訳をしながら、昔買ったダイエット本を、引っ張り出した。
「家デート」
「攻略法」
という検索ワードで見つかった記事や、断捨離方法を解説している動画を見ながら、試行錯誤した結果、お部屋改造はお家デートの2日前の夜、無事終わらせることができた。
(……どうにか……大丈夫だろう……)
労働の後のホットココアを嗜みながら、ほっと一息ついた、そのタイミングで私は、気づいてしまった。
お家デートのために、するべきだったことに。
(何故、それをすっかりと忘れていた自分!!)
思わず、ぶん殴ってしまった。
頭のToDOリストの最優先事項が「部屋片付け」しか書いていなかった自分を、グーで。
お家デートは日曜日。
時間は、正午を過ぎた頃。
この曜日と時間を指定したのは、樹さんだった。
「次の日は平日だし……」
と、樹さんが説明してくれていた。
都合の良いように解釈するならば、この日はそういう関係になるつもりはない、という樹さんの意思表示だろう。
(こんな体と、あんなことをしたいとは……まあ普通は……思わないよね……)
私は、勇気を振り絞り、今まで避けていた全面鏡の前に立ってみた。
自分を客観的に見てみるために。
「ま、まずい……」
ムダ毛は生え放題。
肌はボロボロ。
顔も浮腫だらけ。
肉の量は言わずもがな。
そういうこと、を意識した自分磨きは、一切していなかった。
「ははは……考えすぎ……だよね……」
そんな関係に、すぐなることは……ないだろう。
だけど、万が一、そういう空気になったとしたら?
いや、空気にならなかったとしても、だ。
ちょっとでも自分の体の粗を、樹さんに気づかれてしまったら……?
(そ、備えだけでも……)
期待をしているわけではない。
あくまでも、リスクヘッジ。
私は誰も聞いていない言い訳をしながら、昔買ったダイエット本を、引っ張り出した。