宝物 番外編付き
くるみは、2人が帰ってからいろいろと

考えた。

消灯にはまだ時間があったので、

同期で経理の亜矢ちゃんに電話した。

亜矢
「くるみちゃん! 怪我大丈夫!」

くるみ
「亜矢ちゃん、連絡遅くなってゴメンね。

何とか腕の骨折と顔の傷だけで済んだ」


亜矢
「お婆ちゃんの事聞いた…。

くるみちゃん、何かあったらいつでも

言ってね。」

くるみ
「うん。ありがとう。

あのね、ちょっと小耳に挟んだんだけど、

今、野菜工場のプロジェクトがあるでしょう。

アレって、だいぶ資金足りないの?」


亜矢
「この前、菊池君にばったり会って、

ランチに行った時の話しだと10億足りない

らしいよ。

缶詰工場の方が建てられないから

困ってるみたい。」


くるみ
「そう。 大変なんだね。

菊池君は元気? 」

亜矢
「ちょっと、くるみちゃん!

菊池君はね、

くるみちゃんが重役のお嬢様だと思って

狙ってたんだって!!

でも、普通の家庭の子だったんだなぁ〜って

逆にくるみちゃんは、副社長ゲットして

玉の輿だとか、失礼な事言ってたから

もう、アイツとは喋らない事にした!」


くるみ
「ハハハ。私が普通の家庭の子か……」

亜矢
「くるみちゃん、退院して落ち着いたら

ランチでもしよう!」

くるみ
「うん。落ち着いたらまた連絡するね!」

亜矢
「うん! 待ってるからね!」

くるみ
「うん。じゃあ、おやすみ亜矢ちゃん」

亜矢
「おやすみ。じゃあね。ありがとう」 ピッ!
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