最愛の人に恋なんて出来やしない
服の下に水着を着ていたものの、なかなか服を脱げないでいたら

「俺が脱がせようか?」

なんてユタがふざけて言うから、それはもっと恥ずかしいし、恐る恐る脱いだ。

ユタは、一瞬ポカンとしたような表情だったが、すぐに耳まで真っ赤になって目を逸らしてしまった。

やっぱり、私の水着なんてイメージダウンだったかな…お世辞にもスリムとは言えないし。

歌詞のように、夕立も虹も見られなかったけれど、二人して子供のようにプールではしゃいで、またひとつ思い出が増えただけでも幸せだった。

それに…ユタは私と違って、水着になっても素敵だった。

なんだか、周りもユタを見ていたような…?

長身で、端正な顔立ちで、いわゆる細マッチョだから、そりゃそうかもしれない。
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