私の推しが推しじゃなくなった件
あまりの衝撃に満里奈はそんなことを考えていた


「佐藤さん大丈夫!?」

『うん…濡れただけだし大丈夫…くしゅっ!』

「くしゃみ出てるじゃん!!これで洋服拭いて!!」


満里奈は誠からハンカチを受け取りポンポンと洋服を拭く。


どうしてこんなことになったんだろう。


元推しとはキスするし


先輩女性には水かけられるし


お気に入りの服はびちゃびちゃだし…


そんなことを考えていると悲しい気持ちが膨らんでいき、涙が出た。


「なぁ、悪かったから泣かないでくれ。」

『ずずっ。泣いでまぜん!!』

「鼻までならして泣いてるじゃんか。…ちょっと来い。」


そう言うと誠は素早くお会計を済ませると、満里奈の手を引きお店を出た

< 15 / 30 >

この作品をシェア

pagetop