桜色の歌と君。
「リコーダーとか、変な音が鳴って鼓膜破れるかと思ったくらい。」

「そんな人いるの。」

堪えきれず声を出して笑うと、宮野くんもあははと笑った。

しばらく話していると、不思議なほどに温かで朗らかな気分で包まれて、心がすごく落ち着いた。

ぽかぽかと温まった心に勇気をもらって、小さく息をついた。

「これ、歌詞。」

鞄からノートを取り出して宮野くんに渡した。

彼に見せるために綺麗に書き直したものだ。

「ありがとう。」

私の緊張を煽らないためだろう。

宮野くんは静かに言って、受け取ってくれた。

とても大切そうに、そっとノートを手に持つと、宮野くんは歌詞を読み始めた。

訪れた沈黙に、心臓がドクドクと音を立てた。

ごくっと飲んだ生唾が、耳の奥でぴきっと鳴って響く。

泣かないように、必死に唇を嚙みしめた。

心を撫でるように、胸にそっと手を当てて制服を少し掴んだ。
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