キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
確かにふんわりとしているけど、とんでもなく甘い雰囲気の持ち主だ。        
                    
                   
また女子の黄色い悲鳴が上がる。      
                
                
「じゃあ山中。空いてる席を好きに選べ」  
                   
                 
私はつい、隣の席を見る。         
                    
                  
今空いている席は、私の隣と後ろと、私とは反対側の、窓際の席。          
               

つまり、二分の1の確率で、私の近くの席になる。            
              
               
「じゃあ、綾音さんの隣で」


え?                
                
              
「ちょっと……」          
             
「なんだ山中、島崎を名前で呼ぶ程の仲なのか~?」                
                
この担任は、先程の事をもう忘れたのか。


「いえ、そう言うわけではないんですけど、今朝たまたま外であって……同い年ですし名前で呼んでも普通ですよ」

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