幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
なにか言いたいけど、なにも言えないでいる私に、春馬くんがぽんと頭に手を置いてくる。



「今度から、甘口と辛口、両方作ってね? 具材は一緒でルーだけ変えればいいから」

「あ、なるほど……」



その考えはなかった。

野菜は同じく切って、鍋を二つ用意して、ルーだけ変えればいいんだ。

春馬くん天才。

頭良い。



「だけど、私は中辛がいいな」



そう呟いてハッとした。

完全に今、墓穴を掘ったよね?



「中辛のカレーって完全に美羽の好みじゃねぇか」

「……あは?」

「今回は美羽ちゃんの言葉に騙されちゃったな」

「……えへ?」



ごめんなさい。

そんなつもりはなかったんです。

だから、睨むのやめて!
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