幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「だって。美羽ちゃん、僕らが抱きつくと怒るのに」



うんうん、その通りだな。

と、頷く唯斗くん。


……失礼な。

2人に抱きつかれても私は怒っていないのに。

……いや、でも怒っている?

怒っているというより、全力で引き剥がしている感じはある……。



「でも、美羽ちゃんが抵抗しないなら、思いきり抱きつくっ」

「……」



再び私を抱きしめる春馬くん。

唯斗くんは私の後ろに回って、私を抱きしめている。

なにこのサンドウィッチ状態。

前にも経験したことある気がする。


……今日は特別。

だって。

今日から“ただの幼なじみ”ではないんだから。

それはまだ秘密だけどね。
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