隣の住人。
少し歩いた先に、謙人の両親が眠るお墓に到着したみたいだった。
謙人は到着して早々、言葉を発する事なく親戚が生けたであろうお花を捨てていた。
その代わりに、
自分の買ったお花を生けていた。
謙人の気持ちは痛いほど、わかる。
それも、謙人の怒りは当然だと思う。
だから、何も言わず…私は見守っていた。
お線香に火をつけると
謙人はしゃがみ込んで、手を合わせていた。
私も、謙人の後ろで手を合わせてもらった。
どんなお母さんお父さんだったのかもわからないけど…優しかっただろうな。
謙人は立派に育ってます。
優しくて、私には勿体ないくらいの人です。
と、
心の中で伝えた。
私が、目を合わせた後も謙人は手を合わせ続けていた。
きっと、
たくさんお話ししたい事があるんだよね…
私は、謙人と両親がゆっくりお話しできるようにその場を立ち去って途中の階段に座って気長に待っていた。