御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
「返事は?奥さん?」

「それ、私が返事する前に決まってないですか!?」

「断らないだろ?」

「自信たっぷりですね」

「まあな」

これだから、イケメンは。
ホッチキスを机に置き、居ずまいをただして雅冬さんに顔を向け、頭を下げた。

「これから、末永くよろしくお願いします」

返事がない。
顔をあげると、顔を赤くして目を逸らしていた。

「なに照れているんですか!?」

こっちに言わせといて。

「やっぱり、帰ってからにすればよかったな」

微笑みを浮かべて、雅冬さんはそう言ったのだった。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


残業の雅冬さんを会社に残し、運転手さんに頼んでスーパーに寄ってもらった。
ベイエリアの近くのスーパーは高級スーパーしかなくて、買い物も緊張するんだよね。
タイムサービスも特売シールもないなんて。
ううっ……辛い!
いつかは慣れるんだろうか。
この安売りのないスーパーに……。
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