御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
妹の本心②
金曜日の夜、会社近くのレストランで会うことになった。
個室より、何かあった時のためにフロアの方がいいだろうと、雅冬(まさと)さんの知り合いの店に頼んで、端の方に席を作ってもらえた。
そばには大きな観葉植物を置き、その陰に雅冬さんが隠れていた。
約束の時間を少し過ぎて、凛々子は現れた。

「凛々子、久しぶりね。少し痩せたんじゃない?大丈夫?」

凛々子は痩せ、暗い顔をしていたので、思わず優しい言葉をかけてしまった。

「菜々子は太ったわね。あんまり太ったら、双子だって言われなくなるわよ」

ぐっ…。
最初からキツイ攻撃だった。
本当に好かれてる!?
やっぱり雅冬さんの勘違いじゃないかな……。

「お父さんやお母さんは元気?」

「元気だけど。帰ってきてよ、菜々子」
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