御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
「はい。いつも、雅冬様は険しい顔か無表情で、なにか思い悩んでいるけれど、口には出さずにいる。そんな子でした。笑う時は必要だから笑うというように、使い分けているようにみえましたね」

「大人びてますね……」

どんな子供だよ……。

「ですから、雅冬様が菜々子様と出会い、自然な笑顔を見ることが出来るようになった時、私は心から嬉しく思いましたよ」

「ありがとうございます」

「いえいえ」

褒められたみたいで、照れ臭かったけど、雅冬さんが私といることでちょっとでも楽しいならそれでいいかと単純な私は思えたのだった。
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