御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
「一応、気をつかって、おびき寄せるのは直真がやってくれたんだからな」

雅冬さんの言葉に有里さんはあははっと笑った。

「気にしなくていいですよ。直真さん、こういうの得意なんで」

「お前が言うな!誰が得意だっ!」

「えー、得意じゃないですか。女の人と絡むの。なかなかの色気でしたよ」

「そういう言い方はやめろ!」

八木沢さんはいつもの顔を忘れて、怒鳴ったけれど、当の有里さんは全く気にしていない。
けろりとした顔でチーズケーキを突き刺していた。

「俺の親父が悪かったな。直真。迷惑をかけた」

「雅冬さんも被害者みたいなものですからね。別にいいですよ。けれど、ご両親の処分は重いものになるでしょうね」

「ああ。わかっている」」

雅冬さんは反対せず、それをあっさり受け入れたのだった。

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