御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
肝心の場所には絶対に触れず、ギリギリの場所を撫でられ、触れられて悶えているのを楽しげに見つめていた。

「い、意地悪……っ……あっ」

「菜々子が可愛いからいじめたくなる」

「……ひどい」

恨めしい顔をすると雅冬は笑った。

「菜々子。愛している」

熱っぽい顔で見下ろされ、その顔がたまらなくいとおしく、口づけをした。
それが、私の返事だった。
その返事が彼のスイッチだったのが、雅冬は私の体を激しく抱いた。
過去の不安も未来の不安もすべてかき消すくらい私を想って―――
腕の中にいる時だけがその黒い気持ちを忘れられるから。
< 67 / 170 >

この作品をシェア

pagetop