社長はお隣の幼馴染を溺愛している《宮ノ入シリーズ④》
 なにも考えずに、その甘い感触を感じれば、悲しみを忘れて、どっぷりその中へ堕ちていける気がした。

「そこ……あっ……やぁ……」
「嫌か?」

 要人の問いかけに、首を横に振り、息をするのも忘れるほどの刺激に小さく喘いだ。

「んぅ……」
 
 恥ずかしさで顔を覆うと、顔を隠せないように私の手を要人が押さえつけた。
 私の顔を要人は覗き込み、そして言った。

「まだ、痛いかもしれない」
「……いい。痛くして。要人がわかるようにして……」

 その言葉に、要人は耐え切れなくなったのか、深く私を抱きしめた
 コンドームのパッケージを口にくわえ、破り、苦しそうに要人が息を吐いて、汗を落とす。
 ギリギリまで要人は、私が傷つかないよう我慢していたのだと気づいて、汗を指でなぞる。
 私のせいで要人が苦しむことはない。
 それを教えるために、私から要人にキスをした。
 要人がしてくれたのと同じキスをし、首に手を回して、奥まで。
 
「志……茉……っ……」
「あっ……いっ……」

 唇を噛みしめ、声を出さず、耐える私の両手を要人が握る。
 どこまでも要人は優しかった。
 痛みさえ、自分の悲しみを消すため、必要としていた私。
 その私の欲望を要人は満たしてくれる。
 私の中に要人を感じ、要人も同じように私を感じている。
 
「志茉……」
 
 お互いの熱に酔う――酔って、私たちは繋がったまま、キスを繰り返す。
 煽られ、理性をすべて吹き飛ばして、私を全部奪って。
 貫かれる痛みは、この先、要人を独占する罰。
 寂しさに負けた私が、最悪な選択をして、要人の将来に黒い汚点を残してしまった。
 ゆっくりと、徐々に激しく、要人が動く。
 要人の汗が、私の体に落ちる。
 綺麗な顔を歪ませて、息を乱す要人から匂い立つ色気。それは言い難いほどの美しい獣の姿で、それを支配する私は悪い女。
 痛みが甘い快楽に変わっていく。
 その快楽に身を震わせた。
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