純愛
次の日の早朝。
けたたましく部屋のドアを叩かれて目が覚めた。
視界はハッキリしないし、頭もぼんやりとしている。置き時計の針は、まだ五時になったばっかりだった。

「カンナちゃんが亡くなった。」

そう言ったっきり、俺の部屋の前で泣き崩れる母さんと、その後ろでどうすることも出来ずに立ちすくんでいる父さん。

カンナちゃんが亡くなった。

その言葉の意味が、俺には分からなかった。
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