君の隣にいたかった。
お世辞が上手い……。
「みんな、早起きだね。いつもは流星も遅いのに」
天空さんだ。
「天空さん、おはようございます」
スマイル王子という名がふさわしいほどずっとニコニコだ。
偽りの笑みではなく、本当に笑っているようだから、凄く不思議な感じ。
「だよねだよね〜っ!」
「う、うっせぇ!」
私からいっこうに離れる様子のないユンちゃんをどう引き剥がそうか考えていると、誰かがユンちゃんの腕を引いて私を解放してくれた。
それは、叶君だ。
「叶君おはよう」
「あぁ」
私……ずっとここにいるわけにもいかないんだよね。
だって死ぬし。
そしたらみんな動揺するから……1週間だけでいっか。
あとは、バイトしてマンションにでも住んどけばいーよね。
「朝ご飯できました。私はちょっと外に出てますね」
私は邪魔者だから、せめて必要最低限以外はどこかに行ってよう。
昨日みんなとLINE交換したけど……使い道が……。
と思いながら散歩してる時、まさかの叶君からLINEがきた。
……マジですか。
LINEの内容は、『どこにいる。帰ってこい』だった。
本当はそれがすごく嬉しかったの。
でも、気を使ってくれていることくらい分かる。