期間限定マリアージュ～四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図～

店長に私の夫だと言いかけようとした途端、彼がコーヒーのおかわりと生ハムサンドのオーダーをして来た。

「オリジナルブレンドと生ハムサンドですね…かしこまりました」

彼はスマートフォンの『ヘンリーズコーヒー』アプリを立ち上げ、チャージでスマートに支払った。

「何時まで仕事だ?麻莉」

カウンターでコーヒーの準備をする背中越しの私に彼の声が届く。

私は無視して彼を袖にした。

彼もそれから何も言わず、忙しく動く私の見て口を引き結んだ。

オーダーしたコーヒーと生ハムサンドをトレーにのせて、彼に引き渡す。