期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
ディナーは共にしたけど、その後は皆別行動。
私達はもうすぐクリスマスを迎えるシンガポールの夜の街を歩いた。
日本は師走で寒い冬を迎えるのに、シンガポールはハワイのように温暖な気候で逆に汗ばむ。

目抜き通りのオーチャードロードのショッピングモールはキラキラしたイルミネーションで彩られ、ツリーや精巧なデコレーションでキレイに装飾されていた。

「凄いです…」

「こうして…麻莉がイヴァンに拉致されなかったら…シンガポールに来るコトはなかったな・・・」

「そうですね…イヴァンさんに感謝しないと」

「感謝ね…感謝できないな…君と赤ちゃんを危険に晒したワケだし」

「それは…父の病を救いたい思い一心で…」

「そうだけど…夫としては許せない…君と赤ちゃんは俺にとって大切な家族だから…」

「浩明さん・・・」

私達は手を繋ぎ合い、クリスマスの雰囲気を楽しんだ。


< 204 / 207 >

この作品をシェア

pagetop