片思いウエディング~夫の不倫で!?離婚しましたが、コロナ禍で再婚して赤ちゃんを授かりました~
私は純基さんを傷つけてしまった。
お母様を安心させる為にも私は純基さんと上手くやって、結婚したいと意気込んでいたけど。
消息不明となっていた圭斗さんの無事を知り、私は今でも彼のコトを愛してると気づいてしまった。


「ゴメンなさい…純基さん…私…貴方とは…」

「…筒見社長から色々と君の元夫の桜木さんのコトは訊いた…君の初恋の人だったんだろ?澪さんの片思いで始まって逆プロポーズで結婚したって…」

柊也さんは純基さんに圭斗さんのコトを話していた。


「彼は渡米して…ずっと所在が不明だったらしいね…でも・・・近い間に日本に帰国して、新しい『ヘブンスホテル・ベイ東京』の支配人に就くらしいじゃん」

「はい…」

「何で二人が離婚したのかも訊いたよ…」

「・・・でも、これも何かの縁だ…お友達の関係は続けて欲しい…」
「純基さん…」

「これからはお友達と言うコトで…」
彼は私に拳を突き出した。
私も拳を作り、二人で握手を交わすように拳と拳を突き合わせた。
これが、コロナ禍で生まれた非接触型の握手だった。


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