年上なのに、翻弄されて
「ね! ハクねぇ~ってば可愛いでしょ?」

「ははっそうだね」



何故か目を丸くした秋巴さんに,沙羅ちゃんは私を可愛いと言いながら,更に私の腕に身を寄せる。

そして,秋巴さんもそれに同意した。

そうだねって……

さらっと同意されたことについドキリとした。



「呉羽?」



ちょっと怒った声の蓮に顔を向ければ,握られた手の甲にキスを落とされた。

伏せられた目が,妙に魅惑的で……

自分の父親に変な反応するなってこと?

仕方ないじゃん,慣れてないんだから……

それから私,そろそろ限界なんだけど…

そんな風に思った。

今,私達は広い車内に3人並んで座っている。

何故か真ん中が私で,2人は車に乗っても手を離してくれず,ずっと握ったまま。

蓮に至っては時々私の手を弄って遊ぶから,油断も好きもありゃしない。

くすぐったい。
< 107 / 204 >

この作品をシェア

pagetop