バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
【奈織の選択した道は】
「奈織さん・・・」
「おはよう」
拓真が起きたようなので様子を見に行くと、窓を見ながら私を呼んでいた。

「え?なんで奈織さんここにいるの?」
「なんでって、昨日泊まったじゃない」
「それはわかってます。二海堂さんと一緒にニューヨークに行くんじゃ・・・」
「あぁ・・・聞いたの?行かないわよ。昨日、チケット渡されたけど返した」
「でも、旅行会社の名前が入った封筒が鞄に・・・」
「あぁ、あれは両親に渡すもので、昨日夜取りに行ってきたの」

最近、拓真の様子がおかしいのはわかっていた。
きっと衛と私の過去を知っていて、衛が帰ってきた。
早く伝えたら良かったけど、衛に対してもう気持ちが無いのに、わざわざ言うと心配すると思っていた。
昨日伝えたかったのに、最近疲れていたから、そのまま寝てしまっていた。

「もう起きてね。出かけるから」
「どこに行くんですか?」
「電話でも、昨日も言えなかったけど、今日私の実家、行くからね」
「もしかして・・・あの時の言葉・・・」
「どうしたの?それよりも早く起きてよ」

拓真の車で私の実家に向かった。
「奈織さん、実家に行くってことは、僕のこと話したんですか?」
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