腐女子な女!

「いや、違う・・・ごめん・・・それは、そんな理由とかじゃないから・・・。」


 別に佐倉くんが嫌いかといえば、そんなコトはない。


 でも、思うことはある。


 例えば、彼は私のことをどれだけ知っていると言うのだろうか?


 家に帰れば、セバスチャンのポスターが飾ってあって、ガンダムのプラモが置いてあって、アニメは欠かさず、ネットも徘徊して、色んな本をあさってはよだれをたらすことが趣味の私の・・・そんな私の本質を知らずに、何を知っていると言うのだろうか?


 そんなコトもしらずに、好きになられても・・・正直、困るのだ。


 佐倉くんは・・・例え、私が腐女子でも、受け止められる自信はアリマスカ・・・?


「まぁ、受け止められても、それはそれで困るのだけどね・・・」


「え?」


 思わず口に出ていたらしく、亜紀が聞き返す。


「あ、いや・・・なんでもない。」


 そこまで口にしたところで・・・。


「・・・ア・・・。」


 佐倉くんが教室に入ってくる。


 昨日のこともあって、物凄い気まずい。


 どうしよう・・・。


 そこまで考えたところで・・・。


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