桜色オレンジ



そんなの、そんなのわたしが1番分かってるのに。


「桃ちゃん、気にしない方がいいよ!
それに桃ちゃんには私がいるでしょう?」

「紫花に気を使わせるなんて恥ずかしくないのか!」

「そうよ!あなたは何でもできる紫花ちゃんとは違うのよ!」


どうしてわたしだけこんな風にされなきゃいけないんだろう?


親の勝手な都合で産まれてしまっただけなのに。
わたしが悪いわけじゃないのに。




「桃花ちゃん」

唯一落ち着ける、というかここに居てもいいのかなって思える場所は奏橙くんといる時だけだった。


奏橙くんとは幼なじみで、ずっと昔から知ってる人だから。
と言ってもわたしの家での扱いは知らないけど…。
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