影がいるから私がいる
運命の再会
深羅村を出た私達は、神留無に向かっていた。

深羅村から神留無まではそんなに離れていなかったみたいで、半日程歩いたところで神留無が見えてきた。


藍那から深羅までは大変だったなぁ~。
途中で夜を明かしたし…りっちゃんのあんな姿を……全くりっちゃんたら、順序が目茶苦茶だよ…ちょっと嬉しかったりもしたけど。


「あそこが神留無かー。やっと着いたな、海希!」


「!?」


りっちゃんの呼び掛けに私の心臓は止まるかと思ったよ…。

イケない×2…なるべく自分の世界に入らないようにしないと…。


「そ・そうだね…さ、早く行って国王様に会おう!」


「すぐに会えると良いけどな~。」


りっちゃんの不安も分かるな~。
国王様は忙しい方だろうし、謁見を申し込んだらすぐ会える訳でも無いんだろうな~。


そうやって話しながら歩いている内に、私達は神留無の入口…風門へと辿り着いた。


風門の前には見張りの兵士が二人居た。

あの人達に入場許可証を見せれば良いのかな?


私達は門の近くまで来た所で、門番によって止められた。


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